脳の使い方を変えるWeメソッド®WSC ホールシステムコーチング®Whole System Coaching

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言葉のつかい方

2021.12.01

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ホールシステムコーチング®︎(WSC)では、言葉のつかい方を大切にしています。例えば、「でも」は「そして」に、「なぜ」は「どうして」に、「思う」は「見える、聴こえる、感じる」になど。肯定型で表現したり、主体的な言葉をつかうようにしています。
コーチとして、人として日常的に無意識的に選択している言葉が与える影響にはどのようなものがあるのでしょうか?言葉が創りだすもの、脳との関係などについてまとめました。

※「遣う/使う」は、以下の意味があります。
「遣う」:相手への配慮がある、相手のために送り出す、十分に働かせる
「使う」:自分の目的・行動のために使う、人や物に使う
ここでは、相手にも自分にも配慮したい想いと、言葉を相手にも自分にも効果的に使いたいという想いから、「つかう」という表現にしています。

1.言葉が創りだすものとは?

みなさんは、普段どのような「口ぐせ」がありますか?
私は若かりし頃、よくこんなことを言っていました。「木曜日は雨が多い、雨の日は、私は調子が悪い」本当にそのとおりで、雨の木曜日は仕事のミスが続きました。言うのを止めた今はどうかというと、木曜日だからといって雨が多いわけでもなく、私の調子は良いですし、雨の日だからといって仕事をミスすることはありません。

言葉が創りだすものとは、現在の自分自身です。セルフイメージ=自分に対するイメージが創りだすともいわれます。そのイメージや考え方がその人の人生を創っており、考え方は言葉によって創られています。

私たちの脳は、自分自身が発する言葉を正確に読み取りますから、否定的な言葉ばかり口にしていると、そのとおりの人生になっていきます。逆に、いつも肯定的な言葉をつかい、前向きな考え方をしていると、その方向へと人生は動いていく。人生が充実した実りあるものになるか、つらいものになるかの分かれ目は、すべて自分の言葉にあるということです。

2.言葉と脳の関係

私たちの脳は簡単にいうと、古い脳(大脳辺縁系)と、新しい脳(大脳新皮質)に分けることができます。古い脳はいわゆる自律神経系と呼ばれるもので、体のリズムをコントロールする機能を持っており、呼吸や心拍、消化・吸収など、無意識のうちにおこなわれるような体の働きをつかさどっています。

これに対して新しい脳は、ものを考えたり判断したりする、人間の意思の部分を担当しています。この2つの脳は別々にそれぞれの役割を担って働いていますが、新しい脳の働きのひとつである「想像力」によって、2つの脳は結び付けられることになります。

古い脳は、本来人間の意思など受付けずに胃酸を出したり、血液を循環させたりしますが、新しい脳は想像したものに対して反応する特性があります。レモンをイメージしただけで唾液が出てくるのがひとつの例です。

古い脳と新しい脳は、想像力によって結ばれているため、悲しいことや苦しいことを新しい脳で考えていると、古い脳はそれに反応し、好ましくない影響を体に及ぼすことになります。逆に、楽しいことやワクワクするようなことを考えていると、それに反応して満面の笑顔や元気はつらつとした表情を創りだしてくれます。

日ごろよく使う言葉、「口ぐせ」は一種の自己暗示でもあります。
自らの発する言葉は、新しい脳の機能を通じて想像を喚起し、古い脳である自律神経系は、その言葉を読み取ると、その実現へ向けて働き始めようとします。言葉が真実であるか想像であるかを問わず反応するのです。

したがって、日ごろ口にする言葉は決して事実でなくてもかまいません。
誉め言葉でも感謝の言葉でも、自分の欲しいもの、なりたい状態など、それらを絶えず念じながら口にすることで、実現へ向かいます。

3.言葉を選ぶ方法

(1)肯定型にする
「でも~」、「〇〇しない」と否定するのではなく、「そして」、「〇〇する」と、肯定型の言葉を選びましょう。意識的に選択して口に出すことによって、脳はその言葉を耳で聴くことになります。そうすることでさらに、自己像(セルフイメージ)をより良いものに創っていくことができるでしょう。

(2)愚痴、噂話をやめる
言葉は、相手とのコミュニケーションの手段のための機能とともに、自分自身の喜び、悲しみ、愛、憎悪、美など感覚へ働きかける機能を持っています。この自分自身へ働きかける機能を持った言葉は、自律神経系に直接影響を与えます。自律神経系は、どんなことでも一人称、すなわち自分のこととしか受け取れません。したがって、誰かを憎むことは自分を憎むことであり、誰かを愛することは自分自身を愛すること、誰かを許すことは自分を許すことになります。

(3)主体的な言葉にする
「人に〇〇させる」という表現がありますが、あなたは「させられたい」でしょうか?
人にではなく、自分がどうするのかを表現しましょう。

まとめ

ここまで、言葉のつかい方について扱ってきました。自分のつかっている言葉が私自身を創っているということは、自分自身を良い言葉で満たしておくことが大切なのではないかと感じます。さらに、楽天的であることも効果的なのだそうです。悲観的な思考に陥りそうになったら、次の法則を参考にしてください。

(1)自分に起きることは、いかなることも自分にプラスになることである
(2)自分に起きることは、いかなることでも自分で解決できることである
  (自分に解決できないことは、自分には起きてこない)
(3)自分に起きた問題の解決策は、途方もない方角からやってくる
  (だから、今お手上げ状態でも決してめげてはならない)

自分にプラスとなる言葉で、より良い人生を創っていきましょう。

記事の著者

コークリエイター・ちえCo-creator Chie

  • WSCコークリエイター
  • 国際コーチング連盟プロフェッショナル認定コーチ(PCC)
  • ホールシステムコーチング®︎認定プロフェッショナルコーチ