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「ニューノーマル」の時代

2020.05.01

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2020年3月、コロナウイスル(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)で、世の中が大きく変わりました。
私たちは、コロナウイスル感染拡大を防止するため、今までの平穏な日常とは違う外出自粛、行動規制「Stay home/Stay at home」で、生活しています。

『ビフォーコロナ/ウィズコロナ/アフターコロナ』 
before Corona / with Corona/ after Corona
今、私たちは、ウィズコロナ with Coronaを何とか乗り切ろうと努力しています。

そして、これからの時代(アフターコロナ)は、「ニューノーマル」(new normal)。
今までの前提を変えると心の置きどころが変わってくるのではないでしょうか。

1.「ニューノーマル」な時代とは

「ニューノーマル (new normal)」という言葉は、リスクマネジメントの専門家で
多摩大学大学院 名誉教授の田坂 広志氏がテレビ朝日 「羽鳥慎一モーニングショー」 に
コメンテーターとして出演(2020年3月25日、26日)し、新型コロナウイルス対策について、話をされました。

ちょうど、在宅勤務で番組をご覧になった方もいらっしゃることでしょう。

これからの時代は、「ニューノーマル」

*「ノーマル normal 」とは英語辞書によると、標準の、規定の、正規の、正常の、常態の、
一般並みの、平均の、正常な発達をしている。

日常的な日本語として、「ノーマル」は、普通の、通常の、異常でない、
というところでしょうか。

これからの時代は、「ニューノーマル」

この言葉に衝撃を受けるとともに、今までの自分の常識(標準的な考え・前提)が変わりました。
今までの常識/前提を変えると、心の置きどころ、対応が変わってくるのではないでしょうか。

田坂 広志氏のサイトから以下、引用します。(*参照URLは文末に記載しています)

新型コロナウイルスの感染拡大は、
世界中の人々に健康の不安や被害をもたらすだけでなく、
世界経済にも、かつてない深刻な影響を及ぼしています。

そのため、いま、世界中の人々が、
この新型コロナウイルスによるパンデミックを収束させるために、
あらゆる努力を払っていますが、
このパンデミックを前に、我々が、理解しておくべきことがあります。

それは、今回の新型コロナウイルスの感染拡大を、
無事、収束させ、終息させることができたとしても、
これからの時代、こうしたパンデミックは、
必ず、何度も、人類社会を襲ってくるということです。

それも、今回のウイルス以上に、
感染力も、致死率も高いウイルスが襲ってくる可能性がある
ということです。

そのことは、かねて、
世界中のパンデミックの専門家が予測していることでもあります。

そうであるならば、
いま、我々が直面している新型コロナウイルスの問題は、
将来、必ず到来するであろう、さらに大きな危機に対して
いま、どのように、この日本という国の、そして、国際社会の
政治、経済、社会の在り方を変えていかなければならないのか、
そのことを深く学び、具体的な変革に取り組むための
貴重な機会でもあるのです。

されば、いま世界中を覆っているこのパンデミックとの戦いを通じて、
我が国の政治家は、行政官は、専門家は、経営者は、マスメディアは、
そして、我々一人一人の国民は、何を学ぶべきなのか。 (引用終わり)

「ニューノーマル」な時代は、私たち一人一人の新しい行動、対応、変革が求められています。

2.世界が今、求めるヒューマンスキル

テレビ朝日 「羽鳥慎一モーニングショー」 (2020年3月25日、26日)で田坂広志氏は、
今、求められる「人材の条件」として、下記の3つをあげています。

人材の条件1
リスク・マネジメントの原則を理解、
最悪の事態を想定して
いくつもの対策を準備して
危機発生の確率を減らすことができる人

人材の条件2
強い権限を持ち
不確実な状況でも決断し
結果への責任を持つことができる人

人材の条件3
コミュニケーション能力
「安全」と「安心」を区別し
明確に状況を説明し
合理的な決断の根拠を示すことができる人

人材の条件3 コミュニケーション能力の「安全」と「安心」を区別するというのがとても明確です。

そして、世界経済フォーラム(ダボス会議)が
2016年に発表した「2020年スキルトップ10」

田坂氏は、世界経済フォーラム(ダボス会議)グローバル・アジェンダ・カウンシル メンバーでもあります。

Top 10 skills in 2020 Top 10 skills in 2015
1. 複雑な問題解決
Complex problem solving
1. 複雑な問題解決
Complex problem solving.
2. クリティカルシンキング
Critical thinking
2.人間関係構築力
Coordinating with others
3. 創造性
Creativity
3. 人的マネジメント/マネジメント力
People management
4. 人的マネジメント
People management
4. クリティカルシンキング
Critical thinking
5. 人間関係調整力
Coordinating with others
5. 交渉力
Negotiation
6. エモーショナル・インテリジェンス
Emotional intelligence
6. 品質管理
Quality control.
7. 判断力と意思決定
Judgment and decision making
7. サービス志向
Service orientation
8. サービス思考
Service orientation
8. 判断力と意思決定
Judgment and decision making
9. 交渉力
Negotiation
9. 積極的傾聴
Active listening.
10. 認識の柔軟性
Cognitive flexibility
10. 創造性
Creativity

 

2015年ビジネススキルトップ10には、ランクインしていなかったスキルが2つ
入っています。

この5年間で変わっています。

エモーショナル・インテリジェンス(6位)と認識の柔軟性(10位)が
2020スキルトップ10に入りました。
そして、2015年トップ10では、10位の創造性が2020年トップ10では、
3位に上がりました。

そして、コロナウイルスのパンデミックで、スキルの順位は、急速に変わるかもしません。

3.集合的無意識/何を選択するのか

2020スキルトップ10、6位に入ったエモーショナル・インテリジェンス(EI)とは
日本語訳では、「情緒的知性/心の知能」と訳されています。

エモーショナル・インテリジェンス(EI)は、心理学者であるダニエル・ゴールマンが
書籍や新聞記事に紹介してビジネス展開したことによって、この用語は広まりました。
(ウィキペディアより引用)

彼の著書では、「EQ こころの知能指数」は全世界でベストセラーになっています。
*EQ(Emotional Intelligence Quotient)

エモーショナル・インテリジェンスは4つの領域で構成されているとのことです。

1.自己認識(Self awareness)
2.自己管理(Self management)
3.社会的認識(Social awareness)
4.関係性管理(Relationship management)

上記の4つの領域を高めていくことで、EIを開発することが可能になるそうです。
特にリーダーには「相手の感情をくみとって、自分の感情を管理し、行動できる」
ことが求められています。

EIを高める最初の一歩は、自己認識から。

自分の感情や自分自身を知ること。
自分の思考の枠組み(クセ)を認識し、
自分の感情が動くきっかけを知る。

そして、自分が知っている自分「自己認識」と他者が知っている自分「他者認識」の差を

フィードバックをもらって認識し、改善のきっかけにするのもよいでしょう。

まとめ

今が異常(普通とは違う)ではなく、コロナウイスルを無事、乗り越えたとしても、ニューノーマル(新しい普通)の時代になっていくと考え、対応、変革していく必要があると感じます。
明らかに、世界の枠組みが変わる今、極端に不安になったり、嘆くのではなく、意思ある選択と行動をしていきましょう。

世界が不安になっている今、私たち一人一人に、求められていることは、命を守り、
行動を自粛し、「相手の感情や状況をくみとって、自分の感情を管理し、行動できる」ではないでしょうか。

集合的無意識は、恐怖や不安にむいているかもしれません。
世界経済にも深刻な影響を及ぼし、日本でも死活問題となってきています。

私たち一人一人の意識の方向と健康が集合的無意識、世界のエネルギーに大きく影響していることでしょう。
自粛行動と手洗い、うがいなどの励行はもちろんのこと、一人一人が深呼吸をし、あるいは瞑想/マインドフルネスを実践して、各自の無意識を浄化して、安心感を得ることもココロの健康に大切なことのように感じます。

未来は私たちの選択から。

記事の著者

生嶋 幸子Sachiko Ikushima

  • ホールシステムコーチング®共同開発者
  • 国際コーチング連盟マスター認定コーチ(MCC)(関西女性初)
  • ホールシステムコーチング®認定プロフェッショナルコーチ

株式会社コーチ・アイエヌジー 代表取締役
自社開発したホールシステムコーチング®が2014年国際コーチング連盟(ICF:本部アメリカ)からコーチ・トレーニング・プログラム(ACTP)として日本で3社目に正式に認定される。2000年よりコーチとして活動。エグゼクティブコーチング、企業向けプロジェクトコーチング、コーチ養成スクールなどを中心に人と組織の変革を行う。
2017年国際コーチング連盟グローバル・カンファレンス(ワシントンD.C)でアジア人唯一のスピーカーを務める。