脳の使い方を変えるWeメソッド®WSC ホールシステムコーチング®Whole System Coaching

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国際レベルのコーチを目指す

2022.11.01

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ICF(国際コーチング連盟:本部アメリカ)の定めるガイドラインは、定期的な見直しがあります。
アメリカ本部で検証や話し合いが繰り返し行われ、まず英語版での更新があり、そののちに世界の支部で、その母国語翻訳版が公開されています。
コーチの倫理規定
コーチの能力水準(コア・コンピテンシー)
コーチが示すべき行動(PCCマーカー)
これらが、その主なガイドライン(指標や規定)です。

今回は、ICF(国際コーチング連盟)と私たち(ホールシステムコーチング®)の関係性について
ご紹介いたします。

1.コークリエイター

私たちホールシステムコーチング®の「コークリエイター」を少々ご紹介します。
コークリエイターというのは、縁があってホールシステムコーチング®を学び始め、
コースを卒業しても、さらに学びを継続するという約束をして、コース運営に関わり続ける
メンバーの呼称です。

コーチングを学ぶことのできる養成機関は、日本にいくつかあります。私たちはそれらを「コーチの(コーチングの)スクール」と呼んでいます。(以下:スクールと表現します)
ホールシステムコーチング®は、ICF(国際コーチング連盟)から認定プログラムのライセンスを取得したプロバイダー(提供者)であるというのが特徴の1つです。
ICF(国際コーチング連盟)を説明するならば、以下のような組織団体です。
『コーチとコーチングの主要なグローバル組織。高い基準を設定し、独立した認定を提供し、訓練を受けたコーチングの専門家の世界的なネットワークを構築することにより、コーチングの専門職を前進させることに専念し続ける。』

つまりは基準や規定など、常に厳格な視点でコーチとコーチングのレベルを高めて行こうとしている機関であり、ライセンスを取得したプロバイダーの私たちもまた、常にそのレベルに合わせていく必要があるという関係性です。

そして私たちコークリエイターは最新の情報を身につけ、自身をそのレベルに高め続けるために、ホールシステムコーチング®の「スクール運営」に関わっています。

2.国際コーチの資格

コーチには士業のような国家試験はなく、任意で名乗ることが許されます。
スクールを卒業したら、あるいは本を読んだだけでコーチを名乗っても「罪には問われない」職業なのです。
本コラム:コーチングの歴史(1-2)にて解説があるように、コーチングは1970年代にアメリカで研究開発が始まってから、世界に広がって行きました。学問としてはまだ新しい類だといえます。
新しいがゆえ、現在もスピーディーな改善や改革が、日々起こっています。
それを記すものが、冒頭に述べたガイドラインの更新(アップデート)です。

目まぐるしく改革の起こる業界で、コーチを名乗る私たちが学びを止めてしまったとすれば、
まるで「コーチ界の生きた化石」に見えるはずです。

そこでコークリエイターの私たちは、日々研究開発を続けている国際コーチング連盟の資格認定を得て、
どんどん高まるレベルについていこうと、お互いにコミットメント(約束)をして活動しています。
資格を得ることが目的ではなく、最新かつ高レベルなコーチであり続けるための手段として資格の更新をし続けているのです。

その資格更新にも条件や基準があり(ここでは内容を割愛します)、学びを止めてしまった時点で更新を認めてもらえないという仕組みが成り立っています。

3.資格の信用性

どんな資格も、取得をしただけで「安定的に仕事になる」あるいは「信用が得られる」と言いきれるほど権威的なものは存在しないでしょう。
以下、人事コンサルタントで作家の城 繫幸氏の著書「資格は実務経験を伴ってこそ輝く」より、一部引用します。

資格について考えることは意義深い。キャリアの本質に伴うテーマでもあるからだ。
「とりあえず資格を取る」ことはわかりやすくてモチベーションが出やすい目標にはなる。
しかし持っているだけで「飯が食えたり」「給与が上がったり」「転職が有利になったり」
というものはほとんどない(例外が無いとは言わない)。 

また資格には次の2種類がある。
1)何かをするための免許
2)何かができそうですよという証明書
2の証明書が本物であるためには「証明書の証明書」があれば役に立つ。
それは、「証明書通りに実績をあげていますよ」という事実であり、それこそがキャリアである。

ICFの資格を取得する条件の1つに「実践時間●時間以上」という定めがあります。
・ACC(国際コーチング連盟アソシエイト認定コーチ): 100時間以上
・PCC(国際コーチング連盟プロフェッショナル認定コーチ): 500時間以上
・MCC(国際コーチング連盟マスター認定コーチ): 2500時間以上
実践を積めば積むほど理解が深まり、スキルが向上するというのは、多くの職業に共通していることでしょう。コーチングも同様です。だからこそ、ICFの資格取得には最低限の実践時間が設定されています。「証明書に証明書をつける」という時間を表しているといえますね。

4.コーチングジャーニー

資格のところからもわかるように、コーチングは生涯学習であり、一生修行の身であると私たちは認識しています。そしてそのことを、私たちは「コーチ道を歩む」とか「コーチングジャーニーを共にする」とかの表現を用いて会話をしています。
また、ひとりで学ぶよりも仲間と学ぶことで、より磨き合い、より高め合えると考えています。

私たちコークリエイターの活動にはいくつかありますが、「証明書に証明書をつける」のに適した構造を持っています。
・コースの運営(及びサポート)と改善
・イベント(例:コーチングでクリスマスパーティ)の企画と開催
・コーチングを学ぶ人へのメンタリング(メンターコーチング)   
・オンライン勉強会のファシリテーション(進行)担当         
・資格試験のアセスメント(評価)                    など

コーチングを学ぶことを決めた、あるいはコーチになろうと志したのなら、より高度なレベルを常に目指し、生涯学習をともにできる仲間を増やし、世界のコーチングの水準を上げて、世の中に寄与しようという使命感を、私たちは持っています。

まとめ

資格はスキルに箔をつけるために有効かもしれません。
しかし、どんな資格にも「安定・安全・安泰」はありません。
生涯学習をコミットメントしたコーチと、そうでないコーチ。あなたならどちらのコーチを選びますか?また、あなたならどちらのコーチを目指しますか?

私たちは新しい物語を共創する。
We Co-create stories.

記事の著者

船木 優子Yuko Funaki

  • WSCコークリエイター
  • 国際コーチング連盟プロフェッショナル認定コーチ(PCC)
  • ホールシステムコーチング®︎認定プロフェッショナルコーチ

メーカー企業にて営業アシスタントを経て、新人スタッフ育成を学び担当する。テーマパークの開業準備を経験した後、人材育成の部門にてマネジメント、キャリアディベロップメント、アルバイトスタッフ育成など幅広く携わる。2004年にコーチングと出会い、社内に導入する。その後、外食産業系企業で店長や女将業の現場経験を積み、2013年に独立。現在は、プロコーチとして企業の人材育成、組織開発を行っている。