相手の心を満たす肯定的ストロークとは?
2018.11.27
相手を認めるとはどういうことでしょうか?認める(承認)についてまとめました。
1.ストロークとは
ストロークとは、相手の存在を認める行為(刺激)のことを言います。
肯定的なもの(肯定的ストローク)は心の栄養物になります。この栄養物をたくさん受け取ると、心のコップに水が溜まっていく、満たされていく、そんなイメージです。
逆に、否定的なもの(否定的ストローク)は水を吸い取ってしまい、心のコップをからっぽの状態にしてしまいます。乾いているよ、誰か助けて、そんな感じです。
ストロークには言葉(言語)と言葉でないもの(非言語)があります。
非言語とは、表情、声のトーン、しぐさなどです。
また、ストロークには「無条件のもの」と「条件付きのもの」があります。
では、どんなものが肯定的ストローク、否定的ストロークになるのでしょうか。
2.肯定的ストロークと否定的ストローク
言語の肯定的ストロークの代表例は「自分からあいさつをする」「相手の名前を呼んで話しかける」、非言語の肯定的ストロークの代表例は「うなずく」「笑顔をおくる」などです。
これらは、相手の存在を「無条件」に認めているもので、受け取った相手は心地よく感じ、自分の存在確認ができ自信にもつながります。
実は、この「無条件」がとても大切なのです。
私たちは時どき「~ができたら○○してあげる」と条件付きのストロークを出します。
例えば親が子に「100点取ったら褒めてあげる」「言うこと聞いたら抱っこしてあげる」など、相手をコントロールしたい時によく使います。
この条件付きのストロークばかりが続くと、人は自分に自信が持てなくなります。
心のコップにたくさんの水をためるためにも、できるだけ無条件の肯定的ストロークをおくりたいものです。
次に否定的ストロークです。
これは心の栄養物にはならず、むしろ心のコップの水を吸い上げてしまうようなものです。肯定的ストロークの反対です。
例えば、「非難する」「悪口をいう」「あざ笑う」などは言語の否定的ストローク、「にらみつける」「蹴る」「殴る」などは非言語の否定的ストロークです。言語・非言語ともに心が痛むもので、できれば受取りたくないですね。
しかし、実は否定的ストロークよりもっと心が痛くなるものがあるのです。
何だと思いますか?
それは、ストロークがないこと。
つまり、「無視される」「関心を持ってもらえない」ことです。
3.困った言動の裏にあるものは?
人はストロークなしでは生きていけません。
肯定的ストロークが得られない場合、人は無意識的に否定的ストロークでもいいので取りに行こうとします。無視されるよりいいのです。
関心を持ってもらえるように、困らせるような行動をします。
そうすると否定的ストロークは得られます。それで心を埋めていることもあるのです。本当は肯定的ストロークが欲しいのに。
人の行動には、肯定的意図が何かしらあると言われます。
否定的な結果を引き起こしている人にも、肯定的意図があります。
「本当はどうしたいの?」
「本当はどうなるといいの?」
コーチングには、こんな質問があります。
そして、この答えは、相手の心の中に必ずあります。
私たちコーチは、質問を使って、どんな未来を描きたいか一緒に考えます。
まとめ
皆さんは周りの人の心のコップに水を注いでいるでしょうか?
心に栄養を注ぐ関わり方をしているでしょうか?
家庭でも職場でも、お互いに肯定的ストロークを渡し合って、お互いの心のコップを満たす注ぎあいができたらいいですね。まずは、身近なところから始めてみましょう。
続けてみると、きっと自分の心のコップも満たされるはずです。
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