リモート/ハイブリッド時代のプレゼンスとエンゲージメント
2026.01.01
リモート/ハイブリッドが当たり前になった現在、どのように共存していますか?
多くのメリットがある中で、
「チームがバラバラに感じる」
「オンラインでは人の心がわかりづらい」
「雑談が減って、関係性を築くのが難しい」など、
お互いの存在感に対する認識が薄れているという声も聴こえてきます。
この記事では、そんな不安や懸念を少しでも解消し、リモート/ハイブリッドが効果的に
活用できればと考えます。
1.リモート/ハイブリッドで薄れたプレゼンス
プレゼンスは、存在感・影響力のことです。
対面主流の時代には、「空気」「温度」「間」のような言葉以外の情報によって
自然と安心が保たれていたということを、今になって実感する瞬間が多いです。
相手と自分の存在感がしっかり確認できる対面の環境では
・発言がしやすい
・フィードバックが受け入れられやすい
・チームのつながりを感じやすい
という好印象があげられます。
リモートで感じづらい要素としては、
・非言語の情報が欠ける (相槌、呼吸、細かい表情の動きなど)
・同じ場に居る体験や体感覚が少ない (気温、香り、音などの場の共有)
・雑談や偶然の会話が生まれない (要件のみに留まることが多い)
リモート/ハイブリッドが新たな時代の助けになっていることは言うまでもなく、
それが無かった頃へとスタンダードが逆戻りするのは考えにくいことです。
ゆえに上手く共存していきたいものです。
2.リモート/ハイブリッドでプレゼンスを高めるには
私たちホールシステムコーチング® のスクールも、リモート運営が主になって約5年経過しました。
切り替え当初は改善の連続で、意見を多く出し合いました。
やってみて得たことは、効果的にリモート/ハイブリッドを活用するための知恵となり、
現在も工夫を重ねています。
プレゼンスを高めるポイントをいくつかあげてみます。
■声出しや発言について
ゆっくり、はっきり、大きめの声で、語尾を丁寧に言いきる(「以上です」)
■画面の映り方について
胸元から頭のてっぺんまでおさまるように、カメラを正面に全体へ話しかけるように。
■聴き方について
うなずき、表情、拍手の3つを思いっきり(私たちは両手を振って挨拶をします)
■進め方について
いきなり本題に入るのではなく、アイスブレイクやチェックイン(※)を用いる。
(※今の気分や今朝の出来事などをひとことずつ話す)
■その他の機能について
チャット(文字入力)やリアクションボタンなどを活用する。
何より、意図・目的があって全員がカメラをOFFで進める集会以外は、
カメラ・マイクをONにして参加すると、プレゼンスを高める基盤が整うことでしょう。
3.組織のエンゲージメント
仕事でリモート/ハイブリッドを導入する組織において、利点はたくさんあがっています。
例えば、移動時間が減ったこと、事務所の縮小でコストダウンが図れたこと、
子育てをしながら仕事に就けることなど、他にもたくさんありますね。
一方、組織内のエンゲージメント(つながり・結びつき・愛着)が低下することを
危惧する声もあがっています。
「2人の看護師」という面白い実例がありました。
両者は経験年数と勤務時間数はほぼ同じという条件です。
看護師Aはきめ細やかな素晴らしい仕事ぶりで、看護師Bは仕事に対して気力が薄く、
辞めることにまで考えが及ぶという対照的な2人です。
両者における明らかな環境の違いがありました。
Aは1人の患者に対し、ケースマネジャー、理学療法士、医師、作業療法士、ソーシャルワーカー、
そして自身という複数が関わる横断的アプローチで、患者に関する情報を共有しています。
Bにそのようなチームはありません。
世論調査や組織のコンサルティングをする、米国の「ギャラップオーガニゼーション」と
「ADPリサーチインスティテュート」が手を組み、
数カ国を対象に大規模なエンゲージメント調査を実施した報告があります。
『同じ仕事内容でも、単独で完結する場合と、複数人(チーム)で仕事を進める場合とを比べると、
生産性が高いのは後者である』という結果です。
以下8項目の質問内容を5段階評価にし、回答の結果を分析すると、高得点回答者は
チームを持っている層に多くが固まっていたということが判ったそうです。
❶ 私は、会社が掲げる使命に対して心から貢献したいと考えている。
❷ 仕事上で、自分に期待されていることを明確に理解している。
❸ 所属チームのメンバーと価値観が共通している。
❹ 仕事上で毎日、強みを発揮するチャンスがある。
❺ チームメイトが私をサポートしてくれる。
❻ 優れた仕事をすれば、認められることがわかっている。
❼ 会社の未来は明るいと強く信じている。
❽ 仕事では常に、成長が求められている。
(出所: ADPRIのエンゲージメント調査)
4.リモート/ハイブリッドにこそチームを組む
先の調査から、単独で完結や遂行ができる業務担当者がリモート/ハイブリッドで
実施している場合には、生産性の低下に影響しているかもしれません。
同調査では 「対話の場を頻繁に設けているチームのエンゲージメント水準が格段に高い」
ことがわかっています。
また、リモートワーカーはオフィス勤務者と比較して、生産性もエンゲージメントも低いというのが
一般通念のようですが、実際にはリモートワーカーが
出勤者より15.8%も多くの高エンゲージメント者がいたという結果です。
高エンゲージメントの従業者からは
・自分のことを理解してもらえている
・自身の強みを発揮できる仕事に就いている
・集中して仕事ができている
・チームリーダーを信頼している
という個別回答があがっていました。
リモート/ハイブリッドであってもチームを組み、接触の量(回数)を確保し、
相互の理解に努めることには、大きな価値がありそうですね。
まとめ
リモート/ハイブリッドと上手に共存していくには、プレゼンスを高める工夫をし、
孤立を避けるように「チームを組んで」関わり合うことが大切だとわかりました。
相互理解のためにどんな会話をするとよいのか、本コラム中の他の記事が参考になれば嬉しいです。
参考文献
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