脳の使い方を変えるWeメソッド®WSC ホールシステムコーチング®Whole System Coaching

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お金と向き合うコーチング

2019.08.01

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先日、金融庁より「老後は年金以外に2000万円必要」の報告があり、世間に衝撃が走りました。
老後はもとより、キャリアやライフプランなど、将来を考えるときにお金の話は必要不可欠です。
しかし、普段なかなか考える機会は少ないのではないでしょうか。
あなたは普段お金とどのように向き合っていますか?
お金について解決したい課題は何ですか?

ここではコーチングでお金とどのように向き合うかを考えていきましょう。

1.お金とコーチング

ホールシステムコーチングでは、パーソナルソリューションの一環として、ライフバランスチェックシートを提供しています。
そのうち、お金/経済に関わる項目は以下の16個です。

(1)少なくとも収入の10%は貯金している
(2)公共料金は滞りなく払っている
(3)駐車料金、家賃、養育費などは、滞りなく支払っている
(4)収入は、現在、そして将来にわたって安定している
(5)自分や家族のための長期的な財政プランを持っている
(6)6ケ月以上の生活費が貯蓄されている
(7)自分の資産(家、車、貴金属など)には保険が掛かっている
(8)来年度の家計プランが立っている
(9)法的な問題はいっさい抱えていない
(10)自分が支払っている税金の額を知っている
(11)借金やローンはきちんと返済している
(12)自分の給料は現在の仕事に見合っている
(13)お金についての知識を持っている。あるいは、お金について相談できるネットワークを持っている
(14)自分の成長やスキルアップのための投資をしている
(15)自分の趣味や余興のための計画的な投資をしている
(16)経済成長のために働く必要はない。お金を得るために努力したり無理したりする必要もほとんどない

いかがでしょうか?
あなたはこれにチェックが何個つきますか。

そして全てチェックがつけば、果たしてお金に関しての不安・心配は消えるのでしょうか。
例えば、16番の
「自分の趣味や余興のための計画的な投資をしている」
にチェックがついていないとして、そこからどう行動変容につなげればいいのでしょうか。

現状をいくら分析しても、未来にはつなげにくい、
これはファイナンシャルプランナーでもある私自身が感じている限界でもあります。

2.お金の価値観

お金の話には、クライアントにとっての価値観・ビリーフが山盛りになって登場します。 
ところが、お金をテーマにしたコーチングセッションを行うと、

「どうしたらいいか全部教えて」
「みんなはどうしているの」
「平均、相場はどのくらい」

とおっしゃるクライアントがほとんどです。

他のセッションテーマと異なり、「他人軸」を基準に考えることが多いように感じています。

普段のお金との関わり方は、お金を主語として口癖によく登場します。
私の経験上、家族、特に祖父母の影響が特に大きいように感じます。

・お金は怖いよ
・うちはいつもお金が足りない
・お金を稼がないと大変だ
・働いてもお金がたまらない
・お金は使ってナンボなので貯めるなんて無駄

など、質問してみるとおかねに対する思い込み=ビリーフが表出します。
同族企業や老舗、旧家などは家訓・家憲として記しているところもありますね。

コーチングにおいては、制限にも、リソースにもなります。

コーチングは無意識の思い込みと経験を見える化して、行動変容を促す効果があります。
まず今、自分がお金をどのように捉えているか、まずは意識してみましょう。

3.自分で自分の人生の舵を取る

平成25年、金融庁より「最低限身につけるべき金融リテラシー」が提示されています。
その内訳は

・分野1. 家計管理
・分野2. 生活設計
・分野3. 金融と経済の基礎知識と、金融商品を選ぶスキル
・分野4. 外部の知見の適切な活用

です。

もしこの4つ目、自分軸がないまま、外部の知見を利用したらどうなるでしょうか。
実際、資産運用や保険、住宅など大きな買い物や投資について、業者が勧めるままに購入して
「主体的」ではない行動をとる方は多いように感じます。

お金に関しても「自立・自律・主体的」なプレゼンスでいるにはどうしたらいいのでしょうか???

では、コーチングでお金をどう取り扱うのが望ましいのでしょうか。
これは、実は普段のコーチングと同様に、
現状・理想・必要(必達)額・リソース・優先順位・期限を明らかにする質問を
してみましょう。

・お金の現状は?(月収・手取り・内訳、最低限必要なお金・使途不明金)
・お金の理想は?(希望の年収、貯蓄、副収入、何歳まで働きたい、期限)
・そのために必要なことは?(必要額、借金はいや、などのこだわり)

これがわかったら、安心して外部の知見(金融のプロフェッショナル)に
相談してください。あなたのご希望に沿った提案、知見が手に入るでしょう。

まとめ

1995年に国際コーチング連盟(ICF)を創設したトマス・レナートは、元々ファイナンシャルプランナーでした。
そして著書「ポータブル・コーチ」には人生で選べることTOP10の一つに経済状態を挙げています。

お金は自分がコントロールすることで、人生の充実度が増すと述べています。
お金と向き合うことで、自分の人生の舵を自分で取り続け、主体的に生きることにつながるでしょう。

記事の著者

矢頭 聖子Kiyoko Yatoh

  • WSCコークリエイター
  • 国際コーチング連盟プロフェッショナル認定コーチ(PCC)
  • ホールシステムコーチング®︎認定プロフェッショナルコーチ

コーチ&ファイナンシャルプランナー。
元金融系システムエンジニア。2005年に独立。
現在は経営者や管理職、就職・転職・起業志望者を対象にコーチングとファイナンシャルプランナー両方のスキルを活かした個別相談やセミナーを実施。
また中高生やその保護者へのキャリア教育、金銭教育にも取り組んでいる。