脳の使い方を変えるWeメソッド®WSC ホールシステムコーチング®Whole System Coaching

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呼吸とコーチング


2022.06.01

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コーチングセッションを行う前に、まず自分自身を整える時間が必要です。
自分を整える一つに「呼吸」があります。場面に応じて呼吸を使いわけることでより良いコーチングセッションが行えます。
今回のコラムは、呼吸がコーチングと、どのような関係性があるか?
を紐解いていきます。

1.呼吸とは?

私たちは日々、無意識に呼吸をして過ごしていることが多いです。
また、現代人は呼吸が浅い傾向です。

肺は自ら収縮、拡張を行うことができないため、肺を取り囲む胸郭や横隔膜などの呼吸筋を動かすことで呼吸を行っています。
呼吸の種類は、①腹式呼吸と②胸式呼吸があります。

①腹式呼吸とは、胸腔と腹腔を仕切っている、横隔膜を使う呼吸法です。
心身をリラックスしたい時、体の緊張を取り除きたい時などに行うと効果的です。

②胸式呼吸とは、主に「胸郭(肋骨)」を動かす呼吸です。
肋骨についている「肋間筋」を動かしながら行う呼吸です。
胸式呼吸は、自律神経の交感神経が優位に働きます。

2.複式呼吸のメリットとその方法

では、腹式呼吸のメリットと実際のやり方を見ていきましょう。
お腹を意識して、呼吸をしてみたら、落ち着いたという経験はありますか?

◇腹式呼吸のメリット
・自律神経の副交感神経が優位に働き心身がリラックスする。
・脳に送られる酸素の量が増え、感情の暴走を抑える役割を持つ「セロトニン」の分泌量が増えるため、気持ちが安定してストレスが軽減する。
・横隔膜を大きく動かすことで内臓が刺激され、血流が良くなり、冷え改善や代謝アップ効果も期待できる。

◇腹式呼吸のやり方(椅子に座ったやり方)
(1)椅子に座り、背筋を軽く(フワーッと)伸ばします。:立っても行えます。
(2)鼻から軽く息を吸います。(お腹が「風船が膨らむようなイメージ」)
(3)口からゆっくりはきます。(膨らんだ風船の空気が抜けていくイメージ)

3.胸式呼吸のメリットとその方法

続いて、胸式呼吸のメリットと実際のやり方を見ていきましょう。
胸式呼吸は、自律神経の交感神経が優位に働きます。

◇胸式呼吸のメリット
・交感神経が優位になることで頭がすっきりとして、適度な緊張感を体に与えることができる。
・肩こりが緩和できる。
・背筋が伸びやすくなる。

◇胸式呼吸のやり方(椅子に座ったやり方)立っても行えます。
(1)椅子に座り、背筋を軽く(フワーッと)伸ばします。
(2)鼻から軽く息を吸います。その時、胸全体に空気を入れることを意識します。
(3)口からゆっくりはくことで、胸全体から空気を出すことを意識します。

4.呼吸がコーチングに与える影響

コーチングセッションの場面に応じて呼吸を取り入れると、コーチ、クライアントの 関係性がオープンネスな状態で行うことができると考えます。
WSCでは、コーチの準備として、呼吸・お腹・周辺視野を整えてからコーチングをするようにしています。

◇腹式呼吸を取り入れる時
・コーチングセッションを始める時のセットアップ
・コーチングセッションの途中で、「リラックスした方がいい」と感じたとき
・周辺視野が狭くなったとき

◇胸式呼吸を取り入れる時
・コーチングセッションが軌道にのって、コーチとクライアントの会話が弾んでいるとき
・クライアントの目標がはっきりして、具体的な行動計画の段階になったとき
・その日のコーチングセッションの振り返りのとき

まとめ

「何のために?」「どのような状況で?」腹式呼吸や胸式呼吸を行うか?
で、コーチングセッションに大きな影響をもたらします。

私の場合、セットアップに1分間の腹式呼吸を必ず取り入れています。
そして、コーチングセッションが盛り上がってきた時は、立って、両手を大きく広げて、胸式呼吸を行います。
あなたも、ぜひ2つの呼吸を取り入れてみてください。

記事の著者

梅本 道代Michiyo Umemoto

  • WSCコークリエイター
  • 国際コーチ連盟プロフェッショナル認定コーチ(PCC)
  • ホールシステムコーチング®︎認定プロフェッショナルコーチ

運動指導と人材育成のエキスパート
運動指導歴30年以上。運動指導者として、また人材育成&運動指導者育成講師、養成コースの企画事業部責任者として活動。現場での運動指導はグループレッスン10本/1週間、パーソナルトレーナーでは約1,000名のクライアントの運動指導実績を持つ。
2020年11月に国際コーチング連盟プロフェショナル認定コーチ(PCC)を取得。コーチングを普及するための草の根活動を継続中。