聴こえるものと聴こえないもの(言語と非言語)
2018.11.25
我々は、自身の意図を相手に伝える時、相手とコミュニケーションを取ります。
コミュニケーションには、直接的に聞こえてくるもの(言語的コミュニケーション)、もしくは直接的には聞こえてこないが、意図が伝わる(非言語的コミュニケーション)があります。
そして、他人から受け取る情報の6~8割が非言語的コミュニケーションと言われています。
直接的に聞こえてくるもの(言語的コミュニケーション)、直接的には聞こえてこないが、
意図が伝わる(非言語的コミュニケーション)とはどのようなものか、
そしてどのようにすればさらにコミュニケーションがより良いものになるのか、お伝えしていきます。
【コミュニケーション】とは、
社会生活を営む人間の間で行われる知覚・感情・思考の伝達。(生物学)動物個体間での、
身振りや音声・匂い等による情報の伝達。(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典より引用)
1.聴こえるもの(言語)と聴こえないもの(非言語)とは
どのようなものがあるか?
聴こえるもの(言語的コミュニケーション)とは
会話や文字、印刷物など言語的なコミュニケーションのことです。
言語によるコミュニケーションは抽象的・論理的表現に優れています。
また、電子メールなど、テキスト情報のみ(言語情報のみ)のコミュニケーションでは、書き手の真意が伝わりにくく、思いがけない誤解が生じることがあります。
そこで、言語的なコミュニケーションでも 4.リーダーシップ 「安心感をつくる関係構築とは」に記載されている【代表的な信頼関係(ラポール)構築】 は有効です。 (相づち、バックトラッキング、ミラーリング、ペーシン)
「安心感をつくる関係構築とは」参照
また、顔文字 (*^-^*) (^_^;) を表現して、それを添えるといった工夫をするのも
良いでしょう。
聴こえないもの(非言語)とは
言葉や文字によらないで表情・動作・姿勢・音調・接触などによって行われるコミュニケーション。ことば(音声言語)や文字を直接用いずに行なわれる情報伝達で、表情や視線、
身ぶり(しぐさ)、動作、声の質・抑揚、相手との距離、姿勢といった手段を用います。
ノンバーバル・コミュニケーション、ボディランゲージ、サイン言語、ともいいます。
対面対人関係において感情や態度、パーソナリティ、社会的地位などの情報を伝達する際には、非言語的な手段がより重要な役割を果たすことが多く、言語的コミュニケーションと併用して
コミュニケーションを円滑にすることができます。
人が受け取る情報の6~8割は非言語的コミュニケーションからと言われており、初対面や
プレゼンなど、大事な時には非言語的コミュニケーションの準備も怠らないようにしましょう。
2.メラビアンの法則とコミュニケーション
メラビアンの法則とは、矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、人の行動が他人にどのように影響を及ぼすかを判断するアルバート・メラビアンが行った実験結果です。
たとえば、無表情で下を向き小さい声で「今日はとても楽しいです」と言ったとしても、
言語的には「楽しい」と言っていますが、感情や態度(非言語的な部分)は「楽しくない」
と言っています。ですから、本当に「楽しい」のか疑問に感じることになります。
口に出して言わなくても、表情から読み取れることを、「顔に書いてある」と言いますが、
それは、言葉以外で多くのコミュニケーションをしている表れです。
感情や態度について矛盾したメッセージが発せられたときの人の受けとめ方について、
人の行動が他人にどの程度影響を及ぼすかというと以下の通りです。
視覚情報(Visual)見た目・身だしなみ・しぐさ・表情・視線などの視覚情報 … 55%
聴覚情報(Vocal)声の質(高低)・速さ・大きさ・テンポなどの聴覚情報 … 38%
言語情報(Verbal)話の内容などの言語情報 … 7%
相手とコミュニケーションを取る時は、見た目・身だしなみ・しぐさ・表情・視線など
視覚情報 … 55% 、声の質(高低)・速さ・大きさ・テンポなどの聴覚情報 … 38% 、
話の内容などの言語情報 … 7% を意識し良い状態で相手とコミュニケーションを取ることが重要です。
3.学習システムと聴こえるものと聴こえないもの(言語と非言語)
人は世界を認識するために五感を使って認識します。その五感とは、視覚、聴覚、触覚、臭覚、
味覚の事をいいます。人は外部の物を理解する時や、内的なものを思考するときにも、これら
5つの感覚を使っています。これら5つに感覚を使うことを学習システムと呼んでいます。
・視覚優位 (Visual)
・聴覚優位 (Auditory)
・身体優位 (Kinesthetic)
※嗅覚と味覚は触覚(kinesthtic)に含みます。
学習システムには、直接的に聞こえてくるもの(言語的コミュニケーション)、直接的には聞こえてこないが、意図が伝わる(非言語的コミュニケーション)があります。それは以下の通りです。
相手とより良いコミュニケーションを築く上で、相手の学習システムにペーシング
(ペース合わせ)する事は大切です。
「なんでも受け入れなければならないのか?(ペース合わせと迎合は違う)」参照
そうすることにより、信頼関係が醸成され、なんでも話せる関係性が築かれていきます。
まとめ
我々は、自身の意図を相手に伝える時、相手とコミュニケーションを取ります。その中で、
相手に直接的に聞こえてくるもの(言語的コミュニケーション)、もしくは直接的には聞こえてこないが、意図が伝わる(非言語的コミュニケーション)ことで、コミュニケーションを
行います。その時に、聴こえるものと聴こえないもの(言語と非言語)を聴き取り、
相手の学習システムにペーシングしていくことが、コミュニケーションの質を高める事に
大いに役に立ちます。
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