脳の使い方を変えるWeメソッド®WSC ホールシステムコーチング®Whole System Coaching

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アドバイスは効果があるのか!?

2019.01.15

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国際コーチ連盟(ICF:本部アメリカ)は、有能なコーチやリーダー、マネージャーの条件として、
「 相手の学習を促進する 」「 自らが学び続けている 」をあげています。

さて、仕事やプライベートで他者にアドバイスした経験をお持ちのことでしょう。
そして、アドバイスしてもなかなか期待通りには進まないなあと
お感じの方も多いのではないでしょうか。。。

そもそもアドバイスに効果があるのか!?

アドバイスの効果について、考えてみましょう。

1.そもそもアドバイスに効果があるのか!?

アドバイスとは、忠告や助言をすること。(デジタル大辞泉)
コーチは、「すべきである」というアドバイスはしません。

2009年にジャン・B・エンゲルマン、C・モニカ・カプラ、チャールズ・ノサール、グレゴリー・S・バーンズが例証した財務助言と意思決定の関係に関する研究によると、
アドバイスを受けている時の脳は、

「(不要なものとして)処分」しているのです。

アドバイスを受けている間、脳は何も考えなくなります。
目の前で与えられているアドバイスは、(視覚や聴覚を司る)脳の新皮質に留まることはありません。

結果として、遅れて記憶に留まることもあるかもしれませんが、全く残らないという場合もあるのです。

コーチとしては、クライアントの脳は完全に機能していてほしいものです。
アドバイスをすることは、そのほとんどの脳の理性的な部分に訴えかけています。
しかし、脳が完全に機能しているクラアントなら意思決定するときには感情や知覚の脳機能も使っているはずです。

全ての脳が完全に機能していない場合、クライアントが非論理的な決断を下す可能性が急激に高まっています。(*ICF 倫理と基準 〜道具箱から〜引用)

2.現場でのアドバイス

上記1の研究結果からもわかるように、アドバイスを受けている時の脳は、「(不要なものとして)処分」しているのです。

現場で、一生懸命にアドバイスをしても、脳の機能上、残念な結果ですよね。
相手の成長を願いアドバイスしていても、目の前の相手は、アドバイスを受けている間、脳は何も考えなくなります。

しかし、現場では、自分の思いを伝えたい(アドバイス)場面や機会も多いことでしょう。

どのように伝えたらいいのでしょうか?

アドバイスは、そのまま伝えると単なる情報として処分されるようです。
相手の感情に訴える伝え方、相手が認識できる伝え方をして、
「自分にとってはどうなのか?」と共感や認知ができるとアドバイス(あなたの話)は、
相手の世界観とつながり相手の「経験」と「学び」につながりそうです。

あなたの話(アドバイス)を単なる情報に終わらせるのではなく、価値あるものにするには、双方向の会話が有効でしょう。

3.脳が喜ぶ伝え方/幸せな脳の使い方

ポジティブな状態の脳とネガティブな状態の脳の幸せ度や生産性の違いは、
どれくらいあると思いますか?

実は、かなりの差があるようです。

この差について、TEDトークを見ました。

「To happy secret to better work」
Shawn Achor(ショーン・エイカー)
一部、ご紹介します。

ポジティブ脳と成功についての彼らの発見は、IQによって予測できるのは25%だけで、
残りの75%は、楽観の度合いや周りからのサポート、ストレスを脅威ではなく、挑戦とし受け取る能力にかかっているのです。

成功するために脳がすることは
成功の定義を再定義すること。

幸せが成功の向こう側にあるのでは脳はいつまでもたどりつけません。

現状へのポジティブさの度合いを引き上げられれば、その人の脳は、幸福優位性を発揮し始めます。

ポジティブな状態の脳は、
ネガティブな状態の脳より
31%生産性が高くなります。

販売では37%成績が上がります。

ネガティブやニュートラルではなく、ポジティブな時に医者は
19%早く正確に診断できるようになります。

—————
とのことです。

ポジティブな状態の脳とネガティブな状態の脳の幸せ度や生産性の違いは、研究結果からも明らかです。
このことを踏まえて、相手のポジティブさの度合いを引き上げる伝え方ができれば、あなたが伝えたこと(アドバイス)が相手にとって単なる情報やストレスではなく、うまくいく秘訣と捉えることができます。
片方がよく話す一方通行の会話ではなく、双方向の会話が有効でしょう。

効果的に何かを伝えようとするならば、
そして、行動変化や成長を促すのであれば、
メンバーの「できるかも」という楽観度をあげる必要があります。

さらに、「やってみたい」と思う主体性を醸成する関わり方が必要です。
あなたの言葉の遣い方一つで、メンバーにやる気のインパクトを与えることもできるし、
脅威やストレスと感じるインパクトを与えることもあります。

「あなたはこうしたらいいよ」とか「私はこうしてうまくいった」という言い方は、「私かあなた」の対立構造(対立競争フェーズ)になります。
それを「私たち」主語に変えます。対立競争フェーズから共創フェーズにします。

例えば、
「私たちは、●●を実現したいから、私たちとして、△△なやり方もあるよね」
「他に私たちとして、できることはあるかな?」

「私たちはどうすればさらによくなるのか?」という問いを共有して、「私たちWe」で考えてみると、脳の状態も変わります。

「私たち」の中には、「私」が存在します。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
どのように伝えるかで、結果が変わります。
私たち一人ひとりが今以上に主体的に生きる選択ができると世の中はますますハッピーになりますね。

記事の著者

生嶋 幸子Sachiko Ikushima

  • ホールシステムコーチング®共同開発者
  • 国際コーチ連盟マスター認定コーチ(MCC)(関西女性初)
  • ホールシステムコーチング®認定プロフェッショナルコーチ

株式会社コーチ・アイエヌジー 代表取締役
自社開発したホールシステムコーチング®が2014年国際コーチ連盟(ICF:本部アメリカ)からコーチ・トレーニング・プログラム(ACTP)として日本で3社目に正式に認定される。2000年よりコーチとして活動。エグゼクティブコーチング、企業向けプロジェクトコーチング、コーチ養成スクールなどを中心に人と組織の変革を行う。
2017年国際コーチ連盟グローバル・カンファレンス(ワシントンD.C)でアジア人唯一のスピーカーを務める。