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コミュニティをどうつくるか

2018.12.13

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人生100年時代と言われる昨今、仕事以外の「居場所」で過ごす時間も長くなります。
ドナルド・E・スーパーの「ライフ・キャリア・レインボー」を見ると、

3.余暇を楽しむ人
4.市民

が人生の半分以上を占めています。
コミュニティをどうつくるかは、人生の満足度や充実感につながるテーマです。
ここでは「コミュニティのつくりかた、関わり方」について述べていきます。

1.コミュニティの特徴

コミュニティには独特の特徴があります。
今回は私が属している学校PTAを例に挙げて説明します。
まず当事者(ステイクホルダー)には

「教職員」
「生徒」
「生徒の(在校生ではない)兄弟姉妹」
「保護者」
「役所関係者」
「地元の住民」
「市会議員」

など多岐に渡ります。
参加する年齢・属性(職業・国籍・信条など)もバラバラです。
近年注目のダイバーシティーがすでに形成されています。
赤ちゃんから地元のおじいさんおばあさんもステークホルダーとなるPTAは、人生100年時代にふさわしく百彩の幅の関係者が集う場なのです。

2.コミュニティと会社組織との違い

会社組織には

「利益」
「社会貢献」

のように共通の目的があり、多くの場合、経営理念や社是などの『言葉』でステークホルダーに共有されています。
しかし、コミュニティの場合

「自分・家族が幸せになりたい」
「周りを幸せにしたい人」
「自分さえ目立てばいい」
「大過なく変化なく過ごしたい」
「仕事として関わる必要がある」

など様々な価値観の人がその価値観のままに参加します。
彼らの目指すところが1つではないことが特徴です。

3.コミュニティのつくりかた、関わり方

では、コミュニティをつくり関わるにあたって大切なことは何でしょうか。
それは「コミュニティ」と同じ語源を持つ「コミュニケーション」です。
代表的なスキルが「コーチング」です。

個人の価値観や対立を越え、関係性や文化などのシステム全体を同時にコーチしていくことで、ステークホルダーの価値観を尊重しつつ、ゆるやかにつながりとゴールを「共創」することができるのです。

例えばPTAの場合、「学校を中心としたつながり」という共通事項はあります。
そこで「ゆるやかなつながり」を言語化し、「私たち」意識を高めていきます。

私が役員を務める場合は、「初回」の顔合わせで

・PTAの役割とは何?
(その人なりの言葉で話してもらう)
・あなたにとってPTAの心配なこと、気がかりは何?
・あなたにとってPTAで身につくこと、得られることは?
(ママ友増える、など)
・自分の家族や子供にとってPTAで得られること・楽しいこと
(お祭りが楽しい、など)
・PTAで学校や地域全体に影響与えること
(治安よくなる、など)
・そのために自分が「無理なく」手伝えることは?
・それができたら、1年後(任期終わり)はどうなってる?(自分・家族・地域)

を質問します。
世間話を交えつつ全員に話してもらうことで、ゆるやかなゴール(1年任期の満了時のイメージ)を共有・共創することが可能になりました。

まとめ

今回はPTAを例に挙げましたが、昔ながらの親戚づきあいや、近年活発となったSNS(フェイスブックなど)に代表されるネットコミュニティも同じ構成要素です。
ステークホルダーが

「自分良し・相手良し・世間良し」

の三方良しになるような、コミュニティをつくり関わるためには、
相手(個人・組織)の主体性を引き出し、目標達成に導き新しい文化カルチャーを創造することができるコーチングがとても効果的です。
それが人生100年時代を豊かに楽しく生きる基盤になるでしょう。

記事の著者

矢頭 聖子Kiyoko Yatoh

  • WSCコークリエイター
  • 国際コーチング連盟プロフェッショナル認定コーチ(PCC)
  • ホールシステムコーチング®︎認定プロフェッショナルコーチ

コーチ&ファイナンシャルプランナー。
元金融系システムエンジニア。2005年に独立。
現在は経営者や管理職、就職・転職・起業志望者を対象にコーチングとファイナンシャルプランナー両方のスキルを活かした個別相談やセミナーを実施。
また中高生やその保護者へのキャリア教育、金銭教育にも取り組んでいる。