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チャレンジ ! 成功体験をつくり糧にする

2019.02.05

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人が成長する上で「成功体験」がどのように有効かについてまとめました。

1.成功体験をつくる

人が何か新しいことをはじめるとき、不安や自信のなさ、失敗の恐怖などからなかなか行動に踏み切れないことはありがちです。しかしながら、その一方、自分で決断し、最初の一歩を踏み出さない限り成功へのプロセスが始まらないことも理解しています。コーチングでは、このはじめの一歩を偉大なる小さな一歩という認識から「ジャイアント・ベービーステップ」とも呼んだりしています。まずは決断して行動を起こすことにコーチは寄り添います。

その最初の一歩は本人ができると思う行動でよく、決して大きい必要はありませんが、経験したことがないことや未知の分野でその成果を想像するとワクワクすることであればどんなささいなことでも大丈夫です。大切なのは、自身で考え決断し、行動を起こして、そのワクワクする結果を得ることです。そして、このように成功を体験し積み重ねていくことでまず自信がつくられていきます。また、このような成功を重ねるうちに自身の成功法と呼べるうまくいくプロセスを備えた、スキルが形成されます。

2.「成功体験」のつくり方事例

ある和菓子メーカーの社長Aさんの事例を紹介します。Aさんは、次代の担い手として社員Tさんに期待をしているものの、言われたことを6割の状態で出してくるということが悩みでした。どうしたらもう少し自発的な行動や言動をするようになるか言えば言うほど「そうですね。ごもっともです。」という返事が返ってくるばかりだったそうです。

Aさんに「どんな経験を経てAさんはそのようになったんですか?」と質問しました。
Aさん曰く「私は子供の頃から恵まれたことに見たい・知りたいものを経験させてもらってきました。大学を出てアメリカでレストラン事業を学びたいと思ったときも好きにさせてもらい、いろんな店やうまいというシェフの料理を徹底的に食べに行きました。…」
「あっ、そうかやつにはそういう経験がないのかもしれない。家庭環境のせいでずいぶん苦労していたようだし」
ということで、AさんはTさんを研修ということで機会をつくっては行列のできる店や名物を食べに連れて歩いたそうです。
「美味しいと思うか?」「行列に並ぶ人は何を期待しているんだろうね」とかたわいのないことでも感じたこと、思ったことを共有していったそうです。
半年後のある日、食の安全基準の厳しい大手チェーンS社への出品プロジェクトの話が持ち上がったそうです。AさんはそのプロジェクトをやってみないかとTさんに話したところ、Tさんが「S社に出品するなら今より砂糖の量を減らし、保存料もギリギリ最小限か天然のもので代わりになるものを探しましょう」と言ったそうです。
そのとき、AさんはTさんの肩を叩いて「そんな発言を待っていたんだ!」と、泣いて喜んだそうです。

「成功」とは結果だけではなく、それに至るプロセスをも含めたものと前提します。
その上で「体験を共有する」とは、何をどのように考え、感じてそこに至ったかを共有することです。
上司と部下の関係の中で、Aさんの場合Tさんとその過程とストーリーを共有することで素敵な「成功体験」をつくるに至っています。

3.「成長」はチャレンジが前提

チャレンジを成功に導く過程では努力や失敗はつきものです。とはいえ、失敗が重なると疲弊や挫折を覚え断念してしまうことにもつながりやすく、できれば最小限に抑えたいものです。天下の発明家、電気王のエジソンは、電球のフィラメントを発明するまでに7000回以上の実験に失敗したそうです。その時の記者の皮肉な質問に対し「7000種のうまくいかない方法を見つけた」と答えたことは不屈の精神の持ち主として有名にしたエピソードですが、コーチングでは「うまくいったら、どうしてうまくいったのか、うまくいかなかったら、何を修正するかのフィードバックを得て、次の行動をする。」この一連のプロセスを認識する習慣づけをコーチは促進していきます。

まとめ

「成功」も「失敗」もチャレンジの結果であり、成長の上で欠かせないエレメントと認識するとチャレンジしやすくなりませんか。「失敗」がないと感じていたら、チャレンジをしていない=成長を惜しんでいる自分への赤信号です!

記事の著者

藤生 あゆみAyumi Fujiu

  • WSCコークリエイター
  • ホールシステムコーチング®︎認定プロフェッショナルコーチ